古井戸 - 古井戸の世界

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古井戸 - 古井戸の世界 (1971)
古井戸の世界 オレンジ色のスケッチ
古井戸の世界 - 古井戸 古井戸の世界 オレンジ色のスケッチ - 古井戸 オレンジ色のスケッチ

 後に日本のロック界のキース・リチャーズとの異名を取ることにもなる仲井戸麗市が最初にシーンに登場してきたのは1971年頃の事だった。凄い時代だよね。そんな頃に既にロックとは言わないけどギター持って歌ってたって言うのがさ、それでいてず~っとロックシーンを引っ張っていながら今でも何か動けば話題にはなるし、若いギタリスト達にもしっかりとあとに続く路線を描いているし、もう40年もやってるってことだ。

 1971年にリリースされた古井戸のデヴューアルバム「古井戸の世界」。日本のこの時代って学生闘争とか盛んなころで、ギターを持って世間に訴えるみたいなのがあって、それがフォークソングってものだったワケで、フルイドのフォークってのもそういう側面はあったんだろうと思う。何かに反発反抗するならフォークを持って訴えろ、みたいなね。顕著なのは頭脳警察なんだろうけど、まぁ、あまり詳しくないのでそれぞれのバンドやグループの志向って言えないんだけどさ。ただ、音を聴いているとどうしても時代背景を意識せざるを得ない特徴的な歌詞だったり雰囲気だったりするからついつい気になってしまう。単純に音楽を楽しもうという思想で作られていないのがフォークの世界だったりする…。

 えっと、この古井戸はそういう側面がよくわからない。ってのはさ、歌詞にしても凄く日常を描いているから主張を明確にすると言うようなスタンスでもないんだろうな、と聴けるし、それよりも単にフォークバンドじゃないんだぜ、ってのがあって、「あした引越します」とかもの凄くバンド的な音で英国サイケと同様の音色に近い音を醸し出している。ベースもウネウネしてるし、多分チャボのギターも心地良い音色でオブリが刺さってくる。やっぱり単にギター持ってロックだ、と叫んでいる輩とは大きく異なる背景がある人なんだなと感じるよね。どこか英国トラッドの雰囲気すら感じる曲があったり…ってか近いものあるし、同じレベルでの重さってかさ、へぇ~っていう発見多数。「さなえちゃん」がヒットして云々ってあるけど、後追い世代的にはあんまり関係なくて、アルバムを楽しめる。

 以降RCサクセションへと流れていくんだけど、RCだって最初はフォークなワケで、それがどうしてああいうバンドに進んでいったのか…、時代の変化と音楽の変化とその才能がマッチして初めて成功するワケだから化学反応だ。そんな背景を紐解くためにも重要なユニット「古井戸の世界」ですね。





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フレ
Posted byフレ

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ロック好き  
仲井戸

清志郎がやってたのは初めからロック。

仲井戸麗市は初めはロックをやってて、売れる為にフォークになった。

2011/07/24 (Sun) 14:04 | EDIT | REPLY |   

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