Within Temptation - The Unforgiving


随分前から話題になってて、ジャケットが見れるようになってから「は?」と驚いたが、まぁ、きっと音はいつも通りに期待を裏切らないだろうなと思ってた。するとやはり予想以上に素晴らしいサウンドを聴かせてくれたWithin Temptationの新作「ジ・アンフォーギヴィング ~スペシャル・エディション(初回限定盤)」。アニメをモチーフにしたストーリーに沿って曲も描かれているようだが、その辺よく分からん。もともと歌詞にはそんなに興味が無いのでどうしてもおざなりになってしまう…。
2011年リリースの「ジ・アンフォーギヴィング ~スペシャル・エディション(初回限定盤)」…ってかさ、こないだの3月30日には第3子が生まれたばかりというのも凄い。思い切り妊娠中にレコーディングしたりPV撮影したりしてたワケで、まぁ、別に普通なのかもしれないけどロックシーンやミュージックシーンでは珍しいんじゃないかなぁ。オンナは強い生き物だと思ってしまう男の性。ま、それは良いとしてですね…、今回はコンセプトアルバムだそうだが、楽曲的にそういうプログレみたいな起承転結を感じることは特に無い。そりゃかなりバリエーションに富んだ曲調を数多く取り揃えているけど、何と言っても捨て曲なしに全てが超ハイレベルな演奏と楽曲とアレンジと力量で、もうこれ以上やることないだろ、ってくらい完璧。ゴシックメタルという位置付けから出てきていたけど、早々にデス声とは縁を切り、シャロン姫の歌声と歌唱力とメロディアスなラインが映える旋律を中心としたハードなメタルに変貌しつつ、そこにヨーロッパ独特のゴージャス性なども入り込んできてかなり進化している。その傾向は3枚目の「Silent Force」あたりから顕著になってきて最高傑作「Heart of Everything」で頂点に達したとも言える。そのあたりから結構やれる事が無くなってきたのか、シャロンの子作り子育てが原因なのか新作らしい動きが減ってきた。何てったって1997年にデビューして今回の「ジ・アンフォーギヴィング」でまだオリジナルアルバムは5枚なのだからかなり人生を見据えたペースで活動している事が分かる。もっともその間にはライブアルバムやオーケストラとのレコーディング、アコースティックショウなどと様々なソースでリスナーを楽しませてくれたものだが…。
今回の「ジ・アンフォーギヴィング ~スペシャル・エディション(初回限定盤)」は正直言ってとにかく「聴け」の一言。素晴らしい。素晴らし過ぎて言う事なし。やや軽い歌メロモノのハードロックとしても聴けるので昔のゴシック的陰鬱さは一切ない。哀愁帯びたメロディととにかく突き抜けた感の強い、それでいてウルトラハイクォリティの楽曲がひたすら並ぶ。とにかくアルバムが短すぎると思うくらいにたっぷりと詰め込まれた傑作。それでいて疲れることはまるでなく、普通にどこかの街で流れていても皆聴くんじゃないか、っていうくらいに素晴らしい。こういう天使の音楽に出会えない人はあまりにも可哀想だと思える程の出来映え。現代で多分最高のバンドかも。ベタ褒めなアイテムです♪
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