The Byrds - Mr.Tambourine Man

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 1960年代半ばにフォークロックという新たに定義づけられるサウンドの代表格となったバンドにザ・バーズが挙げられる…と言うよりも彼等こそがフォークロック=ビートルズ+ディランを実践したバンドと位置付けられる。もちろん似たような指向性を持ったバッファロー・スプリングフィールドも同時期にシーンに登場し、この二つのバンドは見事に融合を果たして俗に言うCSN&Yとして一時代を築き挙げることになるのだが…。

 改めて聴くと狙い通りのサウンドを創り上げたバンドだったんだなぁと実感する。そしてこのバンドの面白いのはアルバムを重ねる毎に大きくサウンドが変化していくところだろうか、徹底できない背景があったのかもしれないし、アメリカの血が音楽をどんどん根深いところに持っていってしまうのか、カントリー方面に走ることになるので、これはこれで別に悪くないのだが、バーズである必要性が薄れてきたという面もあるかな。それはさておき、まずはやっぱりファーストアルバム「Mr.Tambourine Man」が一番初々しくて明確にサウンドの方向性が打ち出されており、正にビートルズ(笑)、と言った感じだね。コーラスワークなんかはコチラの方が上手いかもしれないけど。ロジャー・マッギンの12弦ギターがサウンドをカラフルにしていて、この十数年後にイギリスで大流行するニューウェイブサウンドと何ら変わりはない音を出しているってのは面白い。音楽は回り回るモノなのだ。

 セカンドアルバム「Turn! Turn! Turn!」でこの路線は極みを見つけることになり、まあ、時代が時代だからサイケデリックサウンドの名盤としても語られることもあるのかな、個人的にはファーストの方が良く聴くけど、あまりにも聴きやすいのであんまり聴かない(笑)。で、たまに聴くと美しいなぁ、と思うんだけどさ、やっぱ何か残るモノが少ないのか、サラリと聴けてしまうところが英国ロックとは違うよな。もちろんそれでも良い作品であることには変わりない。

 しかしこういうのって新しい挑戦でクリエイティブな発想だったんだろうな、と思うし、今でも色褪せてない作品だからやっぱり凄い。そんな雰囲気のままフラワームーブメント突入だもんなぁ。しかし四角のサングラス、かっこ良い…。
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フレ
Posted byフレ

Comments 8

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evergreen  

爆笑につぐ爆笑!
あまりにも聴きやすいのであんまり聴かない・・・これ名言だね!
でも、何から何まで、特にジャケとか、ほんとセンスいいバンドだと思います!
四角のサングラスかっこいい!ほんとよ!私もしてますが・・・(爆)ちなみにまだ老眼ではありません!

2006/04/27 (Thu) 22:30 | EDIT | REPLY |   
nyarome007  

1stは、結構トチってるところもそのまま録音されていて、またそれが微笑ましくて好きだったりします。丁度十年位前ですかね、バーズのアルバムが信じられないくらいクリアな音にリマスタリングされてボートラもてんこ盛りで再発されたのは。私は、あの時、それまでLPでしか持っていなかったバーズをすべてCDで買い直したのですが、音がクリアすぎて、冒頭に書いたようなアラも結構耳について、最初はちょっと戸惑ってしまったのです。でも、とても好きなアルバム。一番バンドとしての勢いを感じますね。

2006/04/28 (Fri) 01:47 | EDIT | REPLY |   
melenge40  
ますます…

広がってますね~フレさん♪初期のバーズは、何しろ絵に書いたような音が美し過ぎて(笑)思い入れの入れ所が四角いサングラス以外に難しい。でも好きですよ、グラムパーソンズ。

2006/04/28 (Fri) 23:15 | EDIT | REPLY |   
harukko45  

やったー!バーズまで来ましたか。フレさん凄いね。いろいろ聴き過ぎで体こわさないでね。
とは言え、何とも好きなんですよ、バーズ。で、melenge40さん同様にグラム・パーソンズも好きなんですよ。だから、カントリー時期も愛聴しとります。もちろん、CSN&Yではクロスビー党、少数派ですけどね。

2006/04/28 (Fri) 23:53 | EDIT | REPLY |   
千里  
わーい

アルバムは「The Notorious Byrd Brothers」しか持っていませんが、Mr.Tambourine Man、大好きです。聴くたびに優しい気持ちになれる気がします。
グループとしては、The ByrdsもいいけどBadfingerの方がより気に入っています。

2006/04/29 (Sat) 22:07 | EDIT | REPLY |   
フレ  
コメントありがとうっ!嬉しいね!

>evergreenさん
あ、ウケた(笑)?そういうのあるでしょ?聴いてて聴いてる気がしないウチに終わっちゃって…とかさ。アメリカのバンドにしてはジャケのセンスとか良くって、だから英国で受け継がれているんだろうな、と思う。

>nyarome007さん
リマスター盤ってそういう楽しみはありますよね。特に古い音源のリマスターは全く別のモノとして甦るってのが多いのでバーズもきっとそうだったと思います。自分、随分昔のレコードとCDしかないのでリマスター聴いたら結構変わるかも…。

>melenge40さん
う~ん、この辺に辿り着く予定ではなかったんですが、何となく流れでバーズに行き着いたってトコですか。ブログやってると思い出したように昔聴いたことのあるものを引っ張り出さなきゃいけなくなるのである意味新たな発見で面白いです。バーズって十数年ぶりにまともに聴きましたからねぇ。

>harukko45さん
聴き過ぎでカラダ壊すってあるかも(笑)。グラム・パーソンズは聴いたことないので…カントリー路線も詰めないとアカンですかねぇ(笑)。ウチの相方もロデオが良いと申しておりまして、やっぱ深い世界っす。

>千里さん
優しい気持ちになれる、っていいですよね。ロックってそうだよな、そういうもんだよな、って久々に思い出しました。うん、そうだよ。楽しむとか哀しいときに聴けて側にいてくれる音楽、優しくなれる音楽、、、、いいなぁ、やっぱロックは良い!千里さん、感謝!なんか思い出した…。もっともっとロックするぞ~!

2006/04/30 (Sun) 10:53 | EDIT | REPLY |   
akaakd  

私の好きな音のルーツを突き詰めるとひとつのルートがTurn! Turn! Turn!にたどり着きます
美しく素晴らしいひな形ですがもうひと押し何かほしいんです
ですからここに影響されつつ南国風味のThe Vines,ギターノイズであふれるRideやマイブラやBRMC,グルーヴのThe Stone Roses等が好きなんだろうなあと思ってます

2015/05/15 (Fri) 20:05 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>akakadさん

自分はその辺苦手なんで、コレも多分苦手なんだろうと、今は思いますね。

2015/05/17 (Sun) 18:52 | EDIT | REPLY |   

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