Accolade - Accolade

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 ゴードン・ギルトラップという英国のギタリストをご存じだろうか?日本では知名度がほぼ皆無に近い人なんだけど英国では相当の知名度を誇る、らしい。リチャード・トンプソンなんかも似たような部類なんだけど、ゴードン・ギルトラップも同じ類の人だ。そしてゴードン・ギルトラップの場合はバンドに恵まれなかったがためにロックシーンでもそこまでメジャーになることがなかったってことだ。バート・ヤンシュに憧れを抱いたギターの名手なのだが、あくまでもギタリストだったのでなかなか知られざる人になってしまったのかな…。かく言う自分も名前だけは知っていたものの作品に接触する機会がなくて見過ごしていたのが事実なのであまり大層なことは言えないのだが…。

Live at Oxford Poly 78

 そんなゴードン・ギルトラップがバンド結成してデビューした初々しい頃の作品「Accolade」…ってか「Accolade」ってバンドの一枚目です。CDになってるのか?どうか知らないんだけど、アマゾンにはないなぁ…。まぁ、CDになってなくてもおかしくはないけど、でもねぇ、やっぱり聴けるなら聴きたいじゃないですか。あ、自分もアナログ手に入らなかったので昔に手に入れたカウンターフィット盤です。だから偉そうなことは書けませんが…、だって聴きたいんだもん。邪道かもしれんが…。

 さて、その音なんだけど、冒頭からキレのよいアコギによる何とも不思議なサウンドが広がります。フルートなんかも入ってくるので英国的アコースティックを狙っている感は強いんだろうけど、ゴードン・ギルトラップのギターがシャープで鋭くてかっこよすぎる(笑)。歌のソフトさとか楽曲のソフトさを全てギルトラップのギターがエッジを立ててしまうという感じ。何だろうねぇ、こういう不思議な音ってのは。12弦だからってだけでもないし、そのヘンがバート・ヤンシュ指向なのだろうか?この頃多分20歳前後くらいっていうからやっぱり天才肌のギタリストだ。楽曲とか歌とかに耳が向かないのは問題だが、しょうがない…、それくらいにギターが光っている。

 …が、もちろん作品として、アルバムとして聴くのでそういう予備知識的なものをなしに聴くとですね…、1970年の作品でして相当しっかりとした出来映えのアルバムで、歌メロの旋律もモノ哀しく英国的なラインがゾクゾクと出てきます。やっぱそこかしこで聞こえるフルートってのが情景を巧く醸し出していて、バックはウッドベースみたいなのとアコギだからうるささは全くない。結構大らかな感じもあるしカントリーとか好きなんだろうなぁ~ってのもわかるけど、つぶさに奏でる音が美しくて、実は相当の名盤と呼ばれても良いんじゃないか?中には10分弱の曲や13分くらいの曲まで入っているんだから楽曲構成としてもしっかりと出来ているし、ダラダラな音が続く訳でもなくってしっかりと聴かせてくれる曲だしね。未だ見ぬ名盤ってことで記憶しておくには良い作品です。

 ゴードン・ギルトラップってその後は割とメジャーな活動もしていてリック・ウェイクマンとのコラボなんてのがウェブであちこち出てきた。何かの機会にこの人の遍歴も追ってみようかな…。ただ、たまに聴くからこういう音は凄さがわかるってモンだからな(笑)。



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フレ
Posted byフレ

Comments 1

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フレ  
>MASAサン

知ってる人の方が圧倒的に少ないのですが、まぁ、それが趣味ってもんでして(笑)。

2009/09/12 (Sat) 13:36 | EDIT | REPLY |   

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