Roger Waters - Amused To Death


ロジャー・ウォーターズのまともなソロ作では三枚目となる1992年リリースの「死滅遊戯」。これもリリースされた時に真っ先に買いに行って感動して何回も何回も聴いた作品だね。ロジャーのコンセプトアルバムメイカーとしての才能は今でも枯れることなくその力量を発揮しているけど、その中でもかなり上位に入るコンセプトアルバムではないだろうか。…とは言っても中の歌詞をしっかりと見て読んで理解したワケじゃなくってね、音的に聴いているのでちょっと勿体ない。なので久々に引っ張り出してしっかりと歌詞を見て聴き直しましたが…、やっぱりよくわからない(笑)。それよりも随所随所でのジェフ・ベックのギタープレイのインパクトが凄い。この前の作品「The Pros and Cons of Hitch Hiking」ではエリック・クラプトンをギタリストに迎えて弾かせているし、「死滅遊戯」ではジェフ・ベックだったので、次は…なんて噂も後を絶たなかったんだけど、それよりもこのアルバムではリリースするだけしてツアーの噂もなく、ひたすらアルバムだけを聴くという作業に専念していたが、1999年くらいになってロジャー・ウォーターズがツアーを行うという知らせには驚いたモノだ。日本公演は2002年頃だっけ?面白かったなぁ。「Perfect Sence」とか素晴らしい歌だし、P.P.アーノルドも既に参加してる…。
さて、この「死滅遊戯」だけど、もうさ、迫力と貫禄なんだよ。全てが。音のひとつひとつが重くて意味を持っていて正直凄く疲れる音。でも、何かかっこ良くってさ、唯一無二の存在なんだよな、この人。歌が上手いとか演奏がどうとか言うのは関係なくて、存在だけで輝いているというか…。もちろんメロディメイカーとしての才能には長けていてこれだけ重い中にもキャッチーな歌メロがいくつも散りばめられているし、その合間にジェフ・ベックのエキセントリックなプレイが華を添えている。まったく素晴らしい作品で、パンクなんかよりもよっぽどパンクらしいメッセージと強さを打ち出してくれている。これで真のロジャー・ウォーターズのソロのファンになったっても過言じゃないもん。
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