目次2016年月29日更新

ロック好きの行き着く先は…ブログ掲載アーティスト・バンド名の目次です。
A B C D E | F G H I J K L | M N O P Q R | S T U V W X Y Z | 日本語

Contraband - Contraband

Contraband - Contraband (1974)
Contraband

 英国って複雑だ。歴史的にってのもあるし英国という国も今でもイングランド、ウェールズ、スコットランドと北アイルランドと意識的にはきっぱりと分かれているようだし、外部から眺めてみると何かとややこしい事があるけど、どこの国もそんなモンだろうから英国に限った話ではないか。音楽的な所でもそれぞれの特性、個性、土地柄みたいなのはそれぞれあるし、色々と深い。ケルトって一体どこまで入るの?とかさ、トラッドってどこまでのお話?なんてのもあるし…。

 1974年に唯一アルバム「Contraband」がリリースされているContraband、紅一点のメイ姫の至福の歌声がアルバム全編を支配する素晴らしき名盤。Mellowcandleに匹敵するレベルのエレクトリックフォークトラッドバンド、とでも言うべきか。トラッドってのはあんまりないのかもしれないけど、純粋にこの時期ならではのエレクトリックフォークで歌姫中心の個性的なバンド、ストリングスやピアノなども入ってくるし、どっちかっつうとそういうバンドだからロックのカテゴリに入る方がおかしいのかもしれないね。あぁ、このバンド、スコットランド出身のバンドで曲によりけりだけど、全体的には牧歌的な音が中心ですね…、う〜ん、良いわ、メロキャン的でもありThe Corrs的でもあり…、ってのはフィドルの狙ったような旋律がビシッと決まるからさ。

 そういえばこの手のバンドってのも幾つかコレクトしてたんだけど、何せ手に入らなくて集めきれなかった。CD時代になってからならもっと手に入れられたんだろうけど、その時には他のコレクトするのが先で手が回ってなかったし、今の時代みたいなるとサクッと思い出したようにDLで聴けちゃったりするのでラクではあるが、アナログ時代に聴いていたら凄くじっくりと楽しみに聴いていたアルバムだろうな。やっぱりねアナログ時代の音は聴き方が違うからさ、ジャケット見てクレジット眺めてじっくりと聴くからさ。そしてこの時のContrabandのメンツはハタチそこそこレベル、メイ姫は10代?いやいや、だからこその天使の歌声とも言えるのか、素晴らしきアルバム。



Nick Drake - Bryter Layter

Nick Drake - Bryter Layter (1970)
ブライター・レイター

 中途半端にしか知らないアーティストって多いから、どこかで調べている時に名前が出てくると、そういう関係性だったの?とかそういう人脈の人?とか色いろある。英国は適度にそれがあちこちでつながっているのでそういう人の流れを見ていくと、それだけでも色々な音楽に接することになるし頼もしい。一人気に入った人がいたらその背景や関わった作品など色々と漁っていくと誰かと繋がるし音楽的な所でも出てくるからね、面白いです。いちいち覚えていられないけど。

 ニック・ドレイクって鬱で暗い若者がいてね、それでもその繊細なセンスがキラリと光る才能を見せていてアルバムをリリースしたんだけど売れなくてこれがまたダメだ…って落ち込んで…、それでも頑張れよ、みたいに皆で手伝ってその才能を世にだそうとしてくれた人たちのおかげでこの美しいアルバム「Bryter Layter」が1970年に産み落とされたのだった。その応援無頼はフェアポート・コンベンションの連中やジョン・ケイルなどなど…、そんなに意識しなくて聴いててもさ、あれ、このギターの音は…?ってなるのがリチャード・トンプソンのギターの個性。んで気になるからやっぱり調べてみればそうか、そうだよなと納得。んで、アルバムそのものを聴き直していくとそこかしこでそんな音色が…ってのもあるけど、このニック・ドレイクのホントに繊細な歌とか音ってのはこんだけ力強い演奏陣のフェアポート・コンベンションに支えられてもにじみ出てくるという、ある意味フェアポート・コンベンションの強さを打ち消してでも勝てる繊細さってどんなん?って気もするが、それくらいの個性なんだろうな。

 だから曲的に暗い、ってのはそう多くはない。ただ、歌がやけに繊細で弱々しく響く。上手いわけでもないし、凄い訳でもないから一体どうしてこういう世界にいてこんだけ期待されるのか、って不思議にもなるくらいだ。でも、それを聴いてるとやっぱりキラキラした才能の破片がそこら中にあって光り輝いているんだよね。ちょっと違うけどデヴィッド・ボウイの最初期やシド・バレットを好きな人はこの響きが分かるんじゃないかな。英国トラッドの連中がサポートしててもそれをまるで滲み出させることもなく自身の世界を作り上げてしまっているんだし。



Martin Carthy - Martin Carthy

Martin Carthy - Martin Carthy (1965)
Martin Carthy

 トラッドフォーク系での神様的な存在、ロックで言えばプレスリー、ブルースならロバジョンみたいな感覚になるのかなぁ、マーティン・カーシーとかデイヴィー・グレアムってのはそういう存在に近いんだろうと。ただ、もっと前にもそういう人はいたのは確実だろうし、それがトラッドという世界だろ伝承音楽だから口伝えでしかないからアルバム作品としてきちんと残されているという事が無かったんだろうと。それが故にSteeleye Spanのアシュレー・ハッチングスは形として残したくて古いトラッドをたくさん漁ってきては録音して形を残していったというのもあるだろうし。

 そんな事でその筋では神と崇められているマーティン・カーシーの、英国トラッドフォークの原点とも言える1965年の作品「Martin Carthy」。旋律にしろメロディにしろギターにしろアコーディオンやフルート、フィドルなど後にトラッドフォーク系統のバンドが使っているものの原点があちこちに詰め込まれている作品だ。それでいてまだポップシーンからの要請もあったのか聴きやすい歌やメロのが収録されているからそういうところに並べても違和感なく聴けるんじゃないだろうか?自分的には明らかにこのメロディってやっぱりトラッド系譜だよな、ってのはあるけど。歌に比重が置いてあるから聴きやすいってのはあるか。それでもバックのギターとかかなり特殊で普通のとは大きく異るよね。

 何でもディランやポール・サイモンへの影響が云々とかあるけど、スティーライ・スパンから名前知ってるからちょっと時代錯誤的な覚え方にはなっちゃってて「ん?」みたいなトコあるけど、こちらがオリジナルってことだ。ディランやポール・サイモンって純粋にアメリカ的なフォークエッセンスじゃないのはこういうところからのパクリとか影響とかあるからなんだな、その辺のルーツなんて調べたことなかったから知らなかったけど、なるほど、ユニークなオリジナリティにおいては英国は強いね。



Davy Graham - Folk Blues & Beyond

Davy Graham - Folk Blues & Beyond (2964)
Folk Blues & Beyond

 英国アコースティックギタリストの輝かしい原点とも言える人がデイヴィー・グレアムであろう、と書いたものの自分自身も昔から名前は知っていたりしたけどなかなか聴く機会もなく、聴いてみても単なるフォークのひとつじゃね?くらいにしか響かなくてダメダメな耳でしかなかったんだけど、自分も大人になってきたのかそれなりに色々と聴けるようになるとこういうのが響いてくるんだよね。そりゃさ、ジョン・レンボーンだのジミー・ペイジだのが神と崇めるくらいのギタリストなんだから当然なんだけど古すぎてそこまで理解しなかったもん。

 んで、デイヴィー・グレアムの2枚目のアルバム「Folk Blues & Beyond」なんてのを聴くワケだ。1964年のアルバムってことだけど、いやいや、それでこれ?この頃のロックの世界なんてビートルズやフー、キンクスやストーンズが出てきた頃でモノラルで音割れてるようなひどい音でしか録音出来ていなかった時代なのにこんだけ綺麗に録音されているアルバムってのは見事。他にもそういうのあるけどさ、ロックからの基準で時代を聴いてしまうので、そういう感覚なワケですが(笑)。そして中身の音の素晴らしさ。ラグタイムせよブルースにせよインド系な音にせよ民族的なものもトラディショナルなものにせよありとあらゆるスタイルをギターで取り込み歌ってひとりで実現している。そりゃ神と崇められるくらいなものだ。だって全部やっちゃってるんだもん。こんだけ色々なプレイが出来たら楽しそうになるだろうさ。

 時代の古さを意識しないで聴いてみるのが良いんだろうね。アメリカのブルースのアルバムとか聴けてたら普通に聴けるだろうし、3コードだけじゃないギタープレイってこんだけ多様なんだ、と今更ながらにギターの奥深さを味わって楽しんでる。ラグタイムってこういう風に出てくるんだなぁ…とかスライドプレイにしてもなるほどぉ~、とか発見たくさんあって面白い。こういうところからロックに流用されていくんだ、とかさ、ルーツは知っておくと楽しめるよね。



John Renbourn - Sir John A Lot of

John Renbourn - Sir John A Lot of (1968)
鎧面の騎士(紙ジャケット仕様)

 中世の音楽って、バロック音楽とかルネッサンス期みたいな中途半端な知識しかなくてそれもロック経由での知識だから実際に歴史的にいつ頃の音楽を指しているのかとかどういう形態での音楽なのかとかそういうのって全然気にして無くてね、雰囲気と聞きかじりだけだから正体を知らないままだ。だから中世の音楽のような、っていう形容詞は使えるけどその実それって?って突っ込まれると答えようがない(笑)。今はネットでそういうの調べりゃ簡単だけどさ、昔はそんなの分かんないからいくつかのアルバムの形容詞を見て聴いてそういうもんなのだろうと判断して知識をつけてくしか無かったんだもん、って言い訳しとこ。

 ジョン・レンボーンの1968年のソロアルバム「Sir John A Lot (Of Merrie Englandes Musyk Thyng & Ye Grene Knyghte) 」は相棒のバート・ヤンシュとは異なり、息を抜くという意味はあったのかもしれないけど、聞いていると到底そういうのでもなくもっともっとチャレンジと言うか新たな境地に気づいてしまって突き進んでいる気がする。それでも出てくる音楽性はそこまで尖ったものでも緊張感が高いワケでもなく、正に中世のバロック音楽のムードをギター中心で聴かせるというほとんど誰もやったことのない世界観を作っている、とも言えるか。以降何作かはこの路線の完成形を突き詰めていくことになり、名作と呼ばれるアルバムが幾つも生み出されている。その手前の「Sir John A Lot (Of Merrie Englandes Musyk Thyng & Ye Grene Knyghte) 」は実は結構重要だし面白いし、試行錯誤も聴かれる味わいがある。ギタープレイヤーとしての楽しみはペンタングルでバート・ヤンシュと共に創り上げるとして、ソロでのミュージシャンとしてはこういう音楽への追求に興味を抱いていたのだろうなというのは想像に難くない。

 必要最小限の楽器しか鳴ってない、しかも中心はギターそのもので旋律もメロディもリズムも奏でるという正にソロ作、あ、このアルバム全編インスト作品で歌はないです。フルートやリズム楽器が多少鳴っているとかそんな感じで、ギターの作品だから自分的にはとっても聴きやすい…が、一般的にはどうなんだろ?単なるBGMにしては凝りすぎてるしね。ただ、厳かな雰囲気はあるからそういう味わいとしてはロックやポップスみたいな他の音楽では味わえないムードと音色を味わえるのは事実。ジョン・レンボーンの作品はギターとしてというよりは音楽として聴いてしまう事が多いです。ソロ作聴いてると対照的ですらあるバート・ヤンシュとの対比、それでも一緒にプレイするとアレなんだから面白いモンだ。



 | HOME |  »

プロフィール

フレ

Author:フレ
物心付いた時からロックが好きでいつぞや何でも聴き漁るようになり、多趣味な生活を過ごしているロックマニア。


ロック好きの…別館リンク


ブログ検索


最新記事


カテゴリー


最新コメント


最近のトラックバック


カレンダー

07 | 2016/08 | 09
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

過去ログ+

2016年 09月 【1件】
2016年 08月 【29件】
2016年 07月 【31件】
2016年 06月 【30件】
2016年 05月 【31件】
2016年 04月 【30件】
2016年 03月 【31件】
2016年 02月 【29件】
2016年 01月 【32件】
2015年 12月 【32件】
2015年 11月 【30件】
2015年 10月 【31件】
2015年 09月 【30件】
2015年 08月 【31件】
2015年 07月 【31件】
2015年 06月 【30件】
2015年 05月 【31件】
2015年 04月 【30件】
2015年 03月 【31件】
2015年 02月 【28件】
2015年 01月 【32件】
2014年 12月 【31件】
2014年 11月 【30件】
2014年 10月 【31件】
2014年 09月 【30件】
2014年 08月 【31件】
2014年 07月 【31件】
2014年 06月 【30件】
2014年 05月 【31件】
2014年 04月 【30件】
2014年 03月 【31件】
2014年 02月 【28件】
2014年 01月 【32件】
2013年 12月 【32件】
2013年 11月 【30件】
2013年 10月 【32件】
2013年 09月 【30件】
2013年 08月 【31件】
2013年 07月 【31件】
2013年 06月 【30件】
2013年 05月 【31件】
2013年 04月 【30件】
2013年 03月 【31件】
2013年 02月 【28件】
2013年 01月 【32件】
2012年 12月 【32件】
2012年 11月 【30件】
2012年 10月 【31件】
2012年 09月 【30件】
2012年 08月 【31件】
2012年 07月 【31件】
2012年 06月 【30件】
2012年 05月 【31件】
2012年 04月 【30件】
2012年 03月 【31件】
2012年 02月 【29件】
2012年 01月 【32件】
2011年 12月 【31件】
2011年 11月 【30件】
2011年 10月 【31件】
2011年 09月 【30件】
2011年 08月 【31件】
2011年 07月 【31件】
2011年 06月 【30件】
2011年 05月 【31件】
2011年 04月 【30件】
2011年 03月 【31件】
2011年 02月 【28件】
2011年 01月 【32件】
2010年 12月 【32件】
2010年 11月 【30件】
2010年 10月 【31件】
2010年 09月 【30件】
2010年 08月 【31件】
2010年 07月 【31件】
2010年 06月 【30件】
2010年 05月 【31件】
2010年 04月 【30件】
2010年 03月 【31件】
2010年 02月 【28件】
2010年 01月 【32件】
2009年 12月 【32件】
2009年 11月 【30件】
2009年 10月 【31件】
2009年 09月 【30件】
2009年 08月 【31件】
2009年 07月 【31件】
2009年 06月 【30件】
2009年 05月 【31件】
2009年 04月 【30件】
2009年 03月 【31件】
2009年 02月 【28件】
2009年 01月 【32件】
2008年 12月 【32件】
2008年 11月 【30件】
2008年 10月 【31件】
2008年 09月 【29件】
2008年 08月 【30件】
2008年 07月 【30件】
2008年 06月 【30件】
2008年 05月 【31件】
2008年 04月 【30件】
2008年 03月 【31件】
2008年 02月 【29件】
2008年 01月 【31件】
2007年 12月 【29件】
2007年 11月 【30件】
2007年 10月 【29件】
2007年 09月 【28件】
2007年 08月 【31件】
2007年 07月 【30件】
2007年 06月 【29件】
2007年 05月 【30件】
2007年 04月 【30件】
2007年 03月 【26件】
2007年 02月 【27件】
2007年 01月 【20件】
2006年 12月 【31件】
2006年 11月 【30件】
2006年 10月 【31件】
2006年 09月 【30件】
2006年 08月 【31件】
2006年 07月 【31件】
2006年 06月 【30件】
2006年 05月 【31件】
2006年 04月 【30件】
2006年 03月 【31件】
2006年 02月 【28件】
2006年 01月 【31件】
2005年 12月 【31件】
2005年 11月 【30件】
2005年 10月 【20件】


リンク


RSSフィード


全記事表示リンク

全ての記事を表示する


QRコード

QR

Click! Click!



楽天市場
HMVジャパン

Amazon